『日本人=空手』そして彼が真似したのはカンフーでした

海外では「日本人だから~ができる」「~を知っている」と思われています。例えば日本料理や寿司を作れて、華道や茶道について知っているといったところです。そんな超人みたいな日本人ってどれだけいるんでしょうね。

それに日本文化について日本人は驚くほど無知だったりします。かくいう私だって料理だけでなく、キャラ弁も作れません。茶道なんかの「道」についても机上で勉強はしましたが習ったことはありません。身近にあるから知らない。遠い地の文化だから知っている。往々にしてこういったことがあります。

そして海外の場合は、近くに学べる人がいないことのほうが多いのです。だからこそ、習いたい、この身で感じたい、と燃え上がるものです。そこにドーン!降って湧いたように現れた日本人。チャンス到来!意気込んで話しかけると…

「ごめん。知らない」

ガーン。なんてこった。なんて話しが起こり得ます。実際に「日本人だから知っていると思ったけど知らなくてガッカリした」という話しを耳にしたことがあります。ですが日本人にとっては迷惑な話しですよね。神社の参拝方法さえ知らない人だっています。私のことです。何回調べても肝心な時に忘れていたりします。

日本文化は見た目よりも内面を磨くものが大半を占めます。知らなくて当然だ、と言えたらどんなに楽か。しかも海外の人で実際に学んだことのない人は見た目ばかりに反応するから困ったものです。

「剣道って銃には勝てないでしょ?」

言われるのはこれだけではなく、合気道や弓道もそうです。「(弓道の)あんなゆっくりした動きで敵が倒せるのか?」といった話しも聞きます。しかし日本の武道は心・技・体を鍛えるものです。実戦と切り離された「道」であり、根幹が違います。実戦と比較するものではありません。

そういう意味では華道などもそうですね。内面から磨くと言いますか心を育むものですから上辺を取り繕っても意味はないのです。

前置きが長くなりすぎましたがここからが本題です。日本人だから空手を習っている。そう考えている人もいました。最近は減ってきましたけどね。それでも1人だけいました。

「日本人って空手をやってるんでしょ?」

これまたテンプレート的な誤解です。「アメリカ人だから銃を持ってるんでしょ?」「黒人はラップとダンスが上手いんだよね?」「イギリス人は猟が趣味なんでしょ?」「南米人は陽気だよね?」。こういった質問と似たような内容です。

ただ質問をしてきた彼はその後が違いました。「こうやるんでしょ?」と言いながら披露してくれたのは映画で見たカンフーでした。しかも一生懸命やってくれたもんだから思わず笑ってしまいました。「あれ?違った?」なんて言われましたが面白かっただけです。

正直に習ったことはないと伝え、知っている範囲で空手を教えました。今、思い返してみると良い思い出ですね。海外に行くと習っておけば良かったと思うことは一杯あります。ネタにもなりますし、そういった話しを皮切りに仲良くなったりとかします。

日本であればタバコを吸う人はタバコを吸う人同士で仲良くなると聞きます。会社でもそうですが灰皿がある場所で良く顔を合わせますからね。何度も顔を見ると会釈からはじまり、そのうち自然と会話をするようになるのだそうです。

海外の人ともそうです。日本の文化を知っているとその話しから次第に仲良くなっていく、なんていうことがあります。ただし、くれぐれも嘘だけは教えないようにしてください。その嘘が広がって行き、間違えた日本の文化が伝わってしまいますからね。ご注意ください。